合成界面活性剤で洗髪する弊害　固形石鹸で洗髪

わたしたちの身の回りで洗浄目的で使用する商品、洗濯用洗剤や台所洗剤、シャンプー、リンス、ハンドソープ、ボディソープ、歯磨き剤まで、ほとんどに合成界面活性剤が配合されているといってもよいかもしれません。

合成界面活性剤のことは、何となく理解していても、皮膚や体についても「水で洗い流せば問題はない」「誤って飲んだりしなければ大丈夫」と思っている方も多いのではないでしょうか？

合成界面活性剤の分子量は大変小さいため、皮膚の組織など簡単にすり抜けて、皮下に侵入し、いつまでも分解しないまま、界面活性剤作用が働き続け、細胞を破壊し、さらに深く浸透してはまた破壊し、やがて内臓にまで達して致命的な打撃を与えてしまいます。

合成洗剤の毒性は、私たち人間の体内を気が付かないうちにむしばみ、どんなに時間を経ても完全分解されないままに体内や自然に蓄積され、やがてわたしたちの子供や孫たちの代まで影響を与え続けていきます。皮膚から入った合成界面活性剤は、皮膚の組織をすり抜け、真っ先に到達する所が脳と子宮だと云われます。

特に毒性が強いのは、「POER、POEP、LAS、AES、AS」です。

毎日のように使うシャンプーは、直接原液を頭皮にふりかけて使用するため、頭皮と髪にダメージを与え続けて、髪の毛一本一本が傷つけられ、細くなってきます。

また、合成シャンプーには合成界面活性剤の他に、香料やコーティング剤など、助剤として様々な添加剤が配合されています。 人工の香り・コーティング剤によって、ふんわり感、サラサラ感、しっとり感が出ますが、実際は頭皮がひび割れ、かさぶたができたり、枝毛が多くなり、髪の毛が抜けやすくなる結果、若者に頭髪の薄い人がいたり、若ハゲになったりする人を最近多く見かけます。

さらに、毛髪部分に合成界面活性剤が残留しやすいため、毛髪のキューティクルが剥げ落ち、頭皮が常に合成界面活性剤の影響を受けているということは、地肌の水分保持機能が低下しますので、健康な髪が生えてこないことになります。

下記の画像は、合成シャンプーでと石けんシャンプーで洗髪した例です。

１） 生まれた時から、石けんシャンプーで洗髪（8歳　男性）

キューティクルがうすくきれいに揃っています。

２） 合成シャンプーで毎日洗髪（20歳　女性）

キューティクルが破壊され変形しています。

３） 石けんシャンプーに変えて5年（40歳　女性）

キューティクル復活の兆しが見えます。

乳化作用⇒皮膚の脂をはぎ落とし、細胞膜を溶かします。

人間の皮膚は、本来防御機能としての働きを備えていて、どんな物質も取り込めないような仕組みになっています。水や細菌が皮下に浸入できないのも、皮脂膜という脂の膜が皮膚を防御しているからです。 合成界面活性剤は衣類や食器の油分を剥ぎ取るように、皮膚表面に脂の膜を剥ぎ取ってしまうため、皮膚障害や肌荒れ、ひび割れの原因になります。合成界面活性剤はさらに体内に入り、皮下の組織を破壊し、血液壁を破壊し、血液中へと侵入していきます。 普段は水さえはじく皮膚細胞もいったん障害が生じると100倍の浸透率になります。 慢性的に皮膚が荒れている人の場合、通常の100倍の浸透率で合成界面活性剤を皮膚から摂取し続けていることになります。

浸透作用⇒溶かされた細胞膜、細部間を通過します。

生体メカニズムというのは、本来安全なものしか血液中に取り込まれないようにできています。合成界面活性剤は、人間の生態にとって予想できない乳化、浸透作用で皮下に浸透していくと、細胞内のたんぱく質を変性させながら、連鎖反応的に次々に細胞を破壊していきます。

残留性、難分解性⇒長く体内および環境に留まる性質があります。

私たちの体は、不必要なもの、異物、毒素などから身を守り、回復させる機能をもっています。しかし、皮膚脂肪から侵入してくる合成界面活性剤に対しては、肝臓の解毒作用さえも手の打ちようがありません。解毒作用をほどこす前に、肝細胞そのものが破壊され、変性し、機能障害を起こしてしまうからです。分解されにくい合成界面活性剤は長く体内に残留するため、連鎖反応的に肝臓の次は腎臓というように、次々に各内臓器官を脅かしていくことになります。自然界の動植物は排泄物を含め、互いに食することで生態系を保ってきたのです。

参考文献：『合成洗剤　買わない主義使わない宣言』坂下栄著（メタモル出版）